21世紀COEプログラム「動的機能機械システムの数理モデルと設計論」

第17回社会連携セミナー
および京機会関東支部SOE

本セミナーでは,2004年度より,21世紀COEプログラム「動的機能機械システムの数理モデルと設計論」に於ける社会連携活動の一環として,複雑系機械工学と先端技術についての講座を開講して参りました.今年度のCOE, SOEセミナーでは,毎回,あるテーマを掲げ,大学・産業界からの研究紹介に加え,より広く社会を展望した産学での共通の問題を議論し意見交換をさせていただく機会として企画を進めて参りたいと考えております.第17回の京都大学21世紀COEセミナーとして,以下のようなテーマを企画致しました.皆さまの積極的なご参加をお願い申し上げます.

なお,講演会終了後,下記のSOE(Salon of Excellence)も開催いたします.

参加希望者は,京機会ホームページ内,会合受付にて,COEおよびSOE,それぞれに出欠他,必要事項を必ず記入の上,申し込み願います.なお,卒業生以外の方は,卒業年次は「その他」を選択下さい.


第17回社会連携セミナー

開催概要

日時: 2007年03月09日(金) 13:30〜17:00
場所: 東京住友クラブ
東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル47階 TEL:03-3344-6285
http://www4.ocn.ne.jp/~club/club.html
参加費: 無料
申込締切: 2007年03月02日(金)

プログラム

1.NEDOナショナルプロジェクト『環境調和型超微細粒鋼創製基盤技術の開発』(PROTEUS-PJ)について
−超微細粒熱延薄鋼板製造SSMRプロセス基盤技術の開発成果と材料特性調査結果−

環境調和型超微細粒鋼創製基盤技術研究体(JRCM) 大歪加工分科会リーダー 佐々木 保 氏
(住友金属工業(株)総合技術研究所 鋼板プロセス研究開発部 部長)

○ナショナルプロジェクトの概要

平成14年度から平成18年度末までの期間でフェライト粒径1μmの超微細粒熱延鋼板の製造基盤技術の確立をめざして実施してきたPROTEUS-PJの全体概要について説明する。

○超微細粒熱延薄鋼板製造プロセス/SSMRプロセスの概要

安定オーステナイト温度域での熱間圧延とその後のフェライト変態を用いて製品フェライト粒径1μmの超微細粒熱延薄鋼板を製造するSSMR (Super Shortinterval Multi-pass Rolling) プロセス[住友金属担当]の開発成果について説明する。

○超微細粒熱延薄鋼板の機械特性

SSMRプロセスのプロトタイプ設備で製造した超微細粒薄鋼板 (0.15%C-0.7%Mn鋼、1.5mm厚×300mm幅) を用いて調査した機械特性や2次加工試作について説明する。

○プロジェクトの今後について

プロジェクト成果の活用について、所見を述べる。

2.「技能継承におけるアナログとデジタル:徒弟制度かコンピュータ化か」

京都大学大学院情報学研究科 システム科学専攻 助手 塩瀬 隆之 氏
(京都大学 国際融合創造スーパー連携室 国内連携担当コーデイネータ併任)塩瀬 隆之 氏

ものづくり技能の継承不安がさけばれる2007年をついにむかえた。創造的な熟練者の技を次代の技術者に伝え、組織資産とすることが企業の競争力に直結することは疑いない。拙速に自動化システムを導入するも現場の職人には迎え入れられず、OJTの名の下に若手を現場に放り込んでもうまくいかない。伝統技能からものづくり技能まで、分野を問わず「技の伝え方」に注目した研究内容について紹介する。

3.「不便益−不便の効用に着目したシステム論に向けて−」

京都大学大学院情報学研究科 システム科学専攻 助教授 川上 浩司 氏川上 浩司 氏

不便益という用語は一般には「不の便益」と読まれるが、ここでは「不便の益 (profit of inconvenience)」という意味で使う。便利な道具を開発することは良いことであると無条件に受け入れていたが、その反例は実は我々の周りに溢れており、意識していないだけであることに気づいた。より積極的に「不便で良かった」と思うことさえある。現在はその調査結果を整理している段階であるが、これの数理モデルをたててシステム設計論に展開する試みを紹介する。


京機会関東支部SOE(Salon of Excellence)

京機会関東支部では,会員が気楽に楽しみながら情報交換や人脈形成をはかる場をつくることになりました.幅広い見識を持って,国内外に影響力を行使しうる次世代人材の発掘と育成を図るのが趣旨です.技術のみならず,多様なジャンルにわたる幅広い見識の涵養をねらいとした会合です.今回は,COEセミナー終了後,同会場にて立食形式で講師も交えて,講演の内容や産学共同等の内容で自由に意見交換を行いたいと考えておりますので,奮ってご参加戴くように御願い申し上げます.お時間の都合でCOEセミナーにご参加できない方で,SOEのみご参加される方も歓迎いたします.

日時: 2007年03月09日(金) 17:00〜19:00
場所: 東京住友クラブ
東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル47階 TEL:03-3344-6285
http://www4.ocn.ne.jp/~club/club.html
参加費: ¥4,000
申込締切: 2007年03月02日(金)

問い合わせ先


京都大学大学院 工学研究科 機械理工学専攻 マイクロエンジニアリング専攻 航空宇宙工学専攻
情報学研究科 複雑系科学専攻
京都大学 国際融合創造センター
拠点リーダー 土屋和雄(工学研究科・航空宇宙工学専攻)
本拠点に関するお問合せは 拠点事務局 まで